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東南アジアの水辺の世界
#3/6
サラワク州
サラワク州クチン市
1975年、シンガポール在住の同じマンションのペントハウスに住んでいたマレーシアサラワク州が地元の華僑資産家に、彼の出身地に招待されることになった。彼はクチン市内にオーロラホテルを所有していて、そこに泊めさせてくれることになった。初めてのボルネオ島に心がわくわくであった。
当時はマラヤ連邦がイギリスから独立してまだ10年ほどの時期であった。後になって各国によって取り決めがなされたアセアンのオープンスカイポリシー発効の数十年前のことであり、唯一の航空会社はマレーシア航空のみであり、シンガポールから1時間の空の旅であった。
サラワク州クチン空港
1975年当時のボルネオ島サラワク州クチン空港。ミニ空港である。

サラワク州クチン空港 1975年 筆者撮影

サラワク州クチン空港 1975年 筆者撮影
サラワク州クチン港
1975年当時のクチン埠頭の荷揚げ封風景。波止場は南シナ海から河口を奥に上流に入ったクチン市街地の脇の位置にある。

1975年 筆者撮影
クチン市の主な建物
独立広場の英国植民地時代の頃のコロニアル風建物

1975年 筆者撮影
市内のモスク

1975年 筆者撮影
洋風のタウンハウス。木造である。

1975年 筆者撮影
クチン市で宿泊した当時のトップクラス、オーロラホテル。
その増築計画の模型。

1975年 筆者撮影
建設中のホリデーインホテル

1975年 筆者撮影
市内で見つかった木っ端ぶきの屋根。マレー半島では見かけない。ボルネオ島の地産地消の例である。

1975年 筆者撮影
サラワク・ミュージアム
クチン市内サラワクミュージアム
河口のマングローブ林繁茂する川をさかのぼれば、内陸部熱帯密林の川岸に高床式のロングハウスがある。居住するのは、サラワクの原住民で、宗教的にはアニミズムを信奉する。そのダヤック部族たちの神事に使用する彫刻や道具類が展示されている。

1975年 筆者撮影

1975年 筆者撮影

1975年 筆者撮影
ダヤック族の高床住居を探して密林を行く
クチンのオーロラホテルのツアーデスクから、密林の奥の地に、陸ダヤック族(又はビダユー族)の高床住まいが(ロングハウス)あることを聞き、これはぜひとも見に行くべしと、即決でハイアーを雇い密林と焼畑を交互に見ながら2時間ほど山奥に入っていった。

ロングハウスの位置
サラワク州の首都クチンの郊外
この様な風景が出現する。

1975年 筆者撮影
ロングハウスに潜入
田畑や密林を通り抜けると、写真のような今まで見たこともない様な巨大な高床式共同集落に到達する。当時、こういった秘境とも言ってよい山奥は、河川を舟で行き来する行商人達以外にはあまり知られておらず、現在のような観光ルートが確立されていなかった。当然ながらその時の訪問者は現地人1人を従えたわたくし1人であった。
高床に至るには、木製の階段があり、訪問者は登りきったところで、彼らが作った自家製の酒がふるまわれ、挨拶としてそれを躊躇なく飲まなければならない。

1975年 筆者撮影
黄金色に輝くロングハウスの通路
掘削などで地面に手を入れず、自然のままの土地の傾斜をそのまま利用し、地面から束を建て木製の平らな基盤を作り、その上に家屋を立てる典型的な高床式建築様式である。床下は充分な風が遠リ抜ける。
台風など強風が比較的少ないが、雨量が年間を通して多く、雨漏りを避けることが優先になる。屋根の形状は寄せ棟ではなく切妻である。
軒先は深く遮光に優れ、自然換気が全体に充分に機能している。

1975年 筆者撮影

1975年 筆者撮影
長屋の長辺は少なくても100メートルはあり、中心には公共スペースである6~8メートル幅の広い通路スペースが設けられている。床仕上げは竹材が一面に敷かれていて、太陽光を柔らかく反射していて、とても美しい。床には隙間があり、通風が充分に考慮され、同時に水はけがよく熱帯のスコールが短期間に乾くようにしつらえてある。
両側は家族の数10戸に及ぶであろうそれぞれに独立した居室及び台所が並んでお互いにプライバシーは保たれている。居住者の排泄物は、高床下の家畜のえさとなり、理想的なサステイナブルな循環が行われている。

1975年 筆者撮影
ロングハウスの模型

1975年 筆者撮影

1975年 筆者撮影

1975年 筆者撮影
異空間!!
住居群の中央にある集会所には、首狩りの風習が過去にあったことを象徴するに充分な、人間の頭蓋骨の収集品が吊るされている。異空間である。

1975年 筆者撮影
中央の公共仕事場スペースで、乾燥タピオカを粉にする住民。
写真を撮るには、腰を低くして丁重に許可を得なければならない。
許可なしに撮ると怒られる。お金を要求されることは無い。

1975年 筆者撮影