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インド紀行 1989
#7/13
アンバーフォート
アンべール城砦 ユネスコ世界遺産
2月7日朝、ジャイプールの宿ランバーグパレスホテルから現地旅行会社が用意してくれたハイアー車でアンべール城砦(AMBER FORT)へ出発する。
目的地は、ジャイプールの北方10キロの丘陵の上にある。もともと城砦があった丘陵に、ラージャ・マーン・シンによって大規模な築城が1592年から始められたとのことである。この時期は丁度、家康が江戸に本拠を構えようとしていた頃にあたる。
アンベール城と湖、及びその付帯施設

筆者作図
ジャイプル市街地を朝方出ると、道は丘陵に挟まれた狭隘谷に至る。
運転手さんに車を止めてもらい、西側の台地を観察すると、これがアンべール城とのこと。
しばらくすると、ラクダに引かれた荷車がやってきた。ガイドさんがこのエキゾテックな写真をタイムリーに撮影してくれた。アンべール城は山の嶺に長く広がっている。そして褐色の被写体と青い空! 駱駝の首の太さ=筆者の胴体?!

1989年 筆者ガイドさん撮影
車をふもとに残して、城門までの長い上り坂を、風景を楽しみながら徒歩で行く。
途中にはいろいろな物売り等がいて、長い登り道を飽きさせない。
この時頃、外国人の旅行者は少なく、ほぼ地元の旅行者のみであるので、彼らのしつらいや、衣装などを通して異文化観察がゆっくり出来る。
観察の対象物は極めて豊富である。

1989年 筆者撮影

1989年 筆者撮影
登り参道には象さん、そして地元民対象の物売りの露店。

1989年 筆者撮影
サフロンガーデン SAFRON GARDEN
坂道の参道から、人口湖に面した基壇の上に幾何学模様のサフロンガーデンを見下ろす.

1989年 筆者撮影
アンべールフォートガーデン
AMBER FORT GARDEN
人口湖に面したガーデンの付帯施設の建物。雨が少ないラジャスタン地方はこの様な陸屋根が多い。陸屋根の上に設けられたドームからは、採光と通風を得ることが出来る。この建築様式は、北インドに一般的に見ることが出来る。
賢い建築方式である。坂道の参道から見下ろす。

1989年 筆者撮影
ハヌマーン
猿(ハヌマーン)は今でも民間信仰の対象として人気が高く、インドの人里に広く、ハヌマーン神の眷属とされて、ヒンドゥー教寺院において手厚く保護されている。
中国に伝わり、『西遊記』に登場する孫悟空のモデルになったとの説もある。
アンべール城の城壁のてっぺんは猿の高速道路。

1989年 筆者撮影
第一の広場
アンべールフォートへ下界から坂道を登って来て、最初に到達するのが、この第一の広場である。門をくぐると、急峻な山塊の背に、突如このような城壁で囲まれた平地が出現する。この広場では軍隊の閲兵式が行なわれた。

1989年 筆者撮影
Diwan I Aam
第一の広場に隣接した建物。ここで領民のいざこざなどの裁判が行われた。

1989年 筆者撮影
Diwan I Aam 内部空間
天井は白と赤の縞模様。現地の石材を利用。

1989年 筆者撮影

1989年 筆者撮影

1989年 筆者撮影
ガネーシャ
門第二の広場に通ずるガネーシャ門。ほとんどの人が記念撮影をするスポットだ。

1989年 筆者撮影

1989年 筆者撮影
ガネーシャ門の透かし彫り窓。

1989年 筆者撮影
写真右端に門の名前の由来となるガネーシャ(象)が描かれている。

1989年 筆者撮影
門の名前の由来となるガネーシャ(象)が正面に描かれている。

1989年 筆者撮影
壁の花柄装飾のパターン。独特な美しさを保っている。

1989年 筆者撮影
第二の広場 Diwan I Aam
藩主が領民に謁見をするDiwan I Aam という名の建物が、第二の広場内にある。大勢の人々が大理石の床に座り集合するので、自然の通風にとても良い配慮がなる。

1989年 筆者撮影
石材の透かし彫りが、やわらかい光を床に透写。
ガネーシャ門の内側より撮影

1989年 筆者撮影
この門を入ると、マハラジャのプライベートな領域(第三の広場)になる。

1989年 筆者撮影
第三の広場
第三の広場は、マハラジャのプライベートな領域となっている。
鏡の宮殿
Sheesh Mahal (mirror palace), 鏡の宮殿とよばれる。
この建物の内部、壁と窓は色ガラス、天井はミラー細工ガラスで覆われ、絢爛ではあるがソフトな雰囲気を表現し、それに成功している。

1989年 筆者撮影
最も密度の高い仕事が、マハラジャのプライベートな空間で行なわれている。

1989年 筆者撮影
修復に専念する職人さん。
こうした日々の努力によって、文化財が維持される。

1989年 筆者撮影
第三の広場の見学を終えて、宮殿のバルコニーから下界を眺望。対面の朝の光で陰影を持った山々の姿が秀悦である。樹木が少ないので、山肌がより鮮明で立体的になる。

1989年 筆者撮影
第四の広場
マハラジャのプライベートな空間の更に奥に庭園がある。山が理想的な借景になっている。この借景が、庭園そのものより美しい。

1989年 筆者撮影
ハーレム
ザナーナ・マハル(ハーレム)には皇帝の12人の側室が暮らしていた跡があった。江戸城でいえば大奥にあたり、場所もアンベール城の一番奥にあります。

1989年 筆者撮影
ハーレムの残滓(1)

1989年 筆者撮影
ハーレムの残滓(2)

1989年 筆者撮影
広場のヒエラルキーとコンテンツ
これで第一から第四の広場を見終えた。各広場ごとに地面は2m位の落差があり、最後の第四の広場が、一番高いところにある。こうして、広場の地盤に高低差をつけることによって、第四の広場に向けて、広場のヒエラルキーが徐々に高まって行くことを暗示させる建築計画になっている。例外はハーレムで、裏側の目立たない所にひっそりと隠してある。
見学を終了し、象に乗り下界に向かう。
象がいる。四人乗りである。

1989年 筆者撮影
初体験!始めて象に乗る。

1989年 筆者ガイドさん撮影
象の体臭!結構臭いぞ︕︕

1989年 筆者ガイドさん撮影

1989年 筆者ガイドさん撮影
休憩する象使いの男達

1989年 筆者撮影
城砦の見学を終えて、参道の坂道を下る。途中で極彩色のテントがあった。色彩が乾燥気候に良くマッチしていると思った。

1989年 筆者撮影
参道の坂道を下る途中の香料?の露店。

1989年 筆者撮影
ここにも極彩色の売り物が︕

1989年 筆者撮影
コブラ使い
坂を下りきったところで発見!コブラのダンスを見せるターバン姿の笛吹きエンターテイナー2 人。

1989年 筆者撮影
「水の宮殿」 階数が変化する建築
アンべール城砦の見学を終えて、車でジャィプールの町に引き返す。途中、山並みが切れたところに、大きな湖が現れた。マン・サガール湖という名前だそうだ。人造湖で、120ヘクタールもある。
その湖の真ん中に、孤立した建物が浮かんでいた。珍しい光景だ。説明によると、ジャル・マハールといい「水の宮殿」の意味だ。5階建てだそうである。6月から9月まで雨季には最上階の一階のみが見え、乾季になると、5階全体が姿を現すとのことだった。人造湖の水量によって、「階数を変える建築」。こんなものは始めての見聞である。

以上写真すべて1989年2月 筆者撮影